人格とは
親愛なる皆さん
おはようございます。
学歴、企業規模、役職、業績、収入・・・
これらは、その人をはかるモノサシとして
よく使われる。これらによって、あの人は立派だ、
この人は素晴らしい人だ、と。ただ、これらは、
その人の人格とはさして関係がないことを忘れて
はいけない。なのに、これらをその人の人格だと
勘違いをしている人が意外と多い。
もし、これらが人格とイコールならば、
もし100人の経営者が一同に会したとしたら、
会社規模や業績順に、人格の序列がつくという
ことになる。

例えば、国内企業の売上規模でいうと、
(*日経新聞直近集計データー参照)
1位トヨタ、2位ホンダ、3位三菱商事、4位伊藤忠、
5位エネオス・・・と続くが、そうすると、トヨタより
ホンダの経営者の方が人格が低く、ちなみに、
ファーストリテイリングは49位だから、
柳井さんなどは、トヨタの経営者から比べると、
超・格下であります。これが、利益でみると、
また序列が入れ替わり、更には毎年の業績によっても
人格の序列は入れ替わり、究極は為替の影響で、
人格が上がったり下がったりする。
そうなると、もう中小零細企業の経営者はカスです^^;
こう聴かされると、なるほど、これはおかしな話だ、
と誰もが思うのだが、日常では、人に対してそんな見方、
判断を意外としているものであります。
高学歴な人でも、大手の社長さんでも、
業績優秀な経営者でも、ズルい人、セコイ人、弱者を
いじめるヒドイ人、そんな人は山ほど居ますし、
私自身も山ほど見てきました。
でも逆に、中学しか出ていなくとも、小さな町工場や
居酒屋のオヤジでも、業績が芳しくない経営者であっても、
素晴らしい人を私は山ほど知っています。
人格をはかるモノサシなどないが、司馬遼太郎さんが、
その著「菜の花の沖」の主人公高田屋嘉の人格を見事に
描いている。
***以下、インタビューに答えた司馬さんの言葉
私がこれまで描いてきた人物の中で「立派な人」は誰か?
と問われたら、髙田屋嘉兵衛と答えるだろう。
信長や秀吉、竜馬というように鮮烈な光を放ち歴史を動か
していく人物ではない。嘉兵衛は一廻船業の商人である、
しかし、身分や立場を越え、敵味方を越え、相手を尊重する
意志は自分の命をも優先するその底知れぬ度量、嘉兵衛から
人間の叡智、命の素晴らしさ教わった。
私が描いた最も立派な人である。
*****(抜粋、若干編集)
学歴、肩書き、業績などは、目安や目印のようなもの。
人格とはさして関係ない。
身分や立場を超え相手を尊重する意志、底知れぬ度量。
久しぶりに高田屋嘉平「菜の花の沖」を読み返してみよう。
今日も一日良い日に致します。
物流応援団長(兼)応援され団長
山田泰壮(やすお) 拝